U2の「ライズド・バイ・ウルヴス」🐺
13thアルバム『ソングス・オブ・イノセンス (Songs of Innocence) 』 (2014年) 。
iNNOCENCE + eXPERIENCE Live In Paris / 2015 / Remastered 2021
破壊された通りで、うつぶせる、
悲惨なプールの隅に、男がいる。
紅き海が地面を覆う時、僕は白いバンに乗っていた。
金属のすさまじい音、それが何であるか僕には解らない。
でも、ちらっと見ていた、そして今、そうしたことを後悔している。
金曜日の夜5時30分、33人の善良な人々が惨殺された。(※1)
もはや、信じない。
もはや、信じない。
恥の枕に、うつぶせる。
注射針を持った女の子数人が、僕の名を綴ろうとしている。
僕の身体は、帆布(キャンバス)ではない。
僕の身体は、今や、トイレの壁。
もはや、信じない。
もはや、信じない。
オオカミに、育てられた。
恐れよりも、強く。
オオカミに、育てられた。
僕らは、オオカミに育てられたんだ。
オオカミに、育てられた。
恐れよりも、強く。
もし、僕が目を開けたなら、
あなたは、消える。
少年は、父親が十字架の重みで押しつぶされてるのを見る。
憎しみの情熱が宿る、憎悪の十字架。
青のミンクフォード(※2)、爆発させるんだ、そして君は死す。
家の中に溢れる血。
通りに溢れる血。
世界で最悪のことが、信念によって正当化される。
登録証、1385-WZ(※3)
もはや、信じない。
もはや、信じない。
オオカミに、育てられた。
恐れよりも、強く。
オオカミに、育てられた。
僕らは、オオカミに育てられたんだ。
オオカミに、育てられた。
恐れよりも、強く。
もし、僕が目を開けたなら、
あなたは、消える。
※1ダブリン・モナハン爆弾事件
1974年5月17日金曜日の午後5時27分から、アイルランドの
ダブリンとモナハンで一連の協調的な自動車爆弾が発生した。
ダブリンで26人、モナハンで7人が殺害され、
爆撃はアルスター義勇軍によって行われた。
※2Blue mink Ford:自動車爆弾の2番目は盗まれた青いフォードだった。
Songsof Innocenceのライナーノーツで、
ボノはこの事件がバンドメンバーの近くにいる人に与える影響について、
「私の旧友の一人、アンディ・ローエンは、
通りに散らばった犠牲者を救うために父親が走ったとき、
父親のバンに閉じ込められた。その場面は決して彼を離れなかった、
彼は、そのために鎮痛剤(ヘロイン)に目を向けてしまった。」
※3Registration 1385-WZ
1385 WZは、爆撃で使用するためにベルファストで盗まれた
青いフォードエスコートの登録番号。
Lyrics : U2 "Raised By Wolves"
いわゆる、狼少年(オオカミに育てられた人間の子)の話ということではなく、
1974年、ダブリンとモナハンで起こった、爆弾テロ事件を扱った楽曲である。
こちらの記事によると、、、
唯一の公然とした政治的な曲で、これはダブリンでの自動車爆撃が
家の近くで起こった実話を物語っている。
「大抵、金曜日にはこのレコードショップに行ってたが、
その日は自転車で学校に通っていた。」とボノは語る。
「爆弾は通りを引き裂いた。僕は逃げたが、仲間の1人が父親と一緒に、
角を曲がったところにいて、彼が目撃するのは非常に辛いことだった。
彼が本当にそれを乗り越えたかどうかは解らない。」