ジミ・ヘンドリックス「ライク・ア・ローリング・ストーン」☆彡
ボブ・ディランの6th『追憶のハイウェイ61(Highway 61 Revisited)』(1965年) より。
from Winterland
「これは、ディランが書いた曲だ。
"ライク・ア・ローリング・ストーン"って、唄だ。」
昔々、君は、すっごくイイ服、着てた。
絶頂期で、浮浪者に、小銭投げてた。
ああ、だったよね?
人々は呼ぶ、そして言うんだ。
「かわいこちゃんには用心しな、君は、倒れる運命だ。」ってさ。
君は、そんなの全部冗談だって、思ってた。
君は、よく笑ってた。
みんなで、たむろしてさ。
今じゃ、君は、あんまり大声で話さない。
今じゃ、それほどプライド高くないみたい。
次の食事をおねだりしなきゃならないってことだ。
どんな気分なんだい?
どんな気分なんだい?
家がないってこと。
全くの見ず知らずみたくさ。
転がる石(※1)みたくさ。
ああ、君はずっと申し分ない、最高の学校に行ってきた、ミス・ロンリー。
けど、酔っ払い(※2)になるためにしか、役立たなかったんだね。
誰も、君に、ストリートで生き抜く方法なんか、教えてくれなかった。
そして今、君は、それに馴染まなければならない。
君は、決して、謎の放浪者(※3)なんかに妥協しないと言う。
けど、今、君は気付くんだ。
彼は、アリバイなんか売ってくれない。
君が、その空虚な瞳を、のぞき込むと、
彼は言うんだ、「取引したいのかい?」
どんな気分なんだい?
どんな気分なんだい?
独りで生きるってこと。
帰る方角がないってさ。
全くの見ず知らずみたいにさ。
転がる石みたいにさ。
ああ、君は、ジャグラーとピエロのしかめっ面を見るために、振り返ったんじゃない。
奴らが、君のためにトリックをしかけるときに。
善くないことだなんて、理解したこともない。
他の人に、君を楽しませるべきじゃないよ。
君は、かつて、外交家とクロームホース(バイク※4)に乗っていたんだ。
シャム猫を、肩に乗せてたアイツだよ。(※5)
君が、気付くのは、そう難しくはなかっただろう?
彼って、本当に、最高に面白いって、わけじゃなかった。
彼が、君から盗むことができるすべてを、奪った後にね。
どんな気分なんだい?
どんな気分なんだい?
独りで、宙ぶらりんってさ。
帰る方角がないってさ。
全くの見ず知らずみたいにさ。
転がる石みたいにさ。
ああ、尖塔(せんとう)の王女と、あらゆる素敵な人々。
彼らはみな、飲んでる、自分たちがそれを作ったと思ってる。
すべての、貴重な贈り物と、交換する。
けど、君はダイヤモンドの指輪を持ってる方がよかったんだ。
それ、質に入れた方がいいよ、ベイビー。
君は、とても面白がってたよね。
ぼろを纏ったナポレオン(※6)と、彼が用いた言葉をさ。
さあ、彼の元に行けよ、君を呼んでる、君は拒否できない。
君は何も持っていない、失うものなど何もないさ。
今じゃ、君は目に見えない、隠すほどの秘密などないんだ。
どんな気分なんだい?
ああ、どんな気分なんだい?
独りで生きるってこと。
帰る方角がないってさ。
全くの見ず知らずみたいにさ。
転がる石みたいにさ。
※1rolling stone:転がる石、仕事を次々に変える人、住所不定の人
・A rolling stone gathers no moss. : 転石苔を生ぜず。
◆古代ローマの格言で、もともとの意味は、
「いつも旅をしている人は、一つところに根付けない(成功しない)」だが、
「いつも新しい環境に移ろうとする人は自分を向上させられる」という意味も
加わるようになった。
※2juiced≒ drunk 酔った、酔っぱらった。
※3mystery tramp:謎の放浪者・売春婦
この「ミステリー・トランプ」が誰であるかについてはさまざまな意見があるが、
多くの人は、悪魔を「謎のトランプ」と同一視している。
神話によれば、悪魔は人間の本性を熱心に観察し、人々に近づき、
その人が人生で最も望んでいるものを彼らの魂と引き換えに提供する。
※4chrome horse:クロームホースは、オートバイのこと。
ディラン自身オートバイを所有しており、1966年7月29日に事故に巻き込まれた。
これらの行は、アンディ・ウォーホルに関するものであると噂されていた。
2006年の本『ポッピズム ウォーホルの60年代』で、彼は次のように言われた。
「Like a Rolling Stone」を聴いてくれ、僕は、君が、クロームホースの外交家だと思う。
※5:1950年代初頭、ウォーホルは、マンハッタンで、
母親と一緒に(少なくともある時点では)10匹のシャム猫と暮らしていた。
ウォーホル美術館の公式ページによると、ウォーホルの猫との背景についての記事があり、
猫との生活が彼のアートワークにどのように大きな影響を与えたかについて述べている。
※6Napoleon in rags:ぼろを纏ったナポレオン
一般的には、60年代の実体よりもスタイルを重視した、芸術家気取りの群衆と、
きらびやかな有名人たちを指し、具体的にはアンディ・ウォーホルを指す。
一方、ロンドンハルシオンギャラリーに委託された「モンドスクリプト」と
呼ばれるハイブリッドアート展で、ディランは「ぼろきれのナポレオン」を参照して、
歌詞のセットを手書きし、この画像をスケッチして曲全体を視覚的に表現した。
Lyrics : The Jimi Hendrix Experience "Like a Rolling Stone"
Lyrics : Bob Dylan "Like a Rolling Stone"
本家ボブ・ディランはこちらで、、、
追憶のハイウェイ61 [ ボブ・ディラン ]
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好みだと、、どうしても、ジミ・ヘンドリックスを選んでしまう。。が、、
ああ、さすがボブ・ディランの名作。傑作過ぎて、おいそれとは手を出せなかった。
「ライク・ア・ローリング・ストーン」Wikiによると、、、
ボブ・ディランの楽曲。1965年7月20日にシングルとして発売された。
かつて上流階級に属していた女性の転落を描いた部分に見られる反体制的な社会批評性と、
「How does it feel?(どんな気持ちだい?)」で始まる意識変革を促すフレーズが相まって、
それまでのディランが追求してきたテーマの総決算となっている。
歌詞は、イギリス・ツアー終了後の帰途中、1965年6月初旬にディランが書いた
ある一編の散文詩が元になっている。
「長さは10ページもあった。それは、特別なものじゃなかった。
あることに対するぼくの明確な憎しみを自分に正直に、
リズムをつけて紙の上に綴っただけのものだった。
最後にはそれは、憎しみではなく、ある人たちにきみたちの知らないことがあるよ、
きみたちは幸運だよ、と教えるものになっていた。
報復ということばの方があたっている。初めはそれを歌だとは考えなかった。
だが、ある日ピアノの前にすわったとき、それが紙の上で
『どんな気がするかい?(How does it feel?)』と歌いはじめた。
とてもゆっくりしたペースで、とてもゆっくりで何かを追いかけているみたいだった。
(1966年2月)」
「20ページもの長さのある嘔吐作品を書いていた。
そこから『ライク・ア・ローリング・ストーン』をつくった。
そんなものを前に書いたことはなかったが、
ふいにそれが自分のやるべきことだと感じたんだ…。
それを書いた後は、小説や戯曲を書く興味が失せた。
私は多くのことを抱えすぎていたんだ、歌が書きたいのに。(1966年2月)」
ディランはいくつかのインタビューで、「嘔吐(Vomit)」という言葉でそれを語っている。
それにしても、、アンディ・ウォーホルと犬猿だったとは、知らなかったっす。(汗)
どうやら、女性がらみかな??? ん、「Miss Lonely」って???
バブル崩壊とともに、お立ち台から転がり落ちて行った女子たちを、髣髴してしまう。(哀)