本日の1曲
デヴィッド・ボウイの「ユー・プリティー・シングス」☆彡4thアルバム『ハンキー・ドリー(Hunky Dory)』(1971年)より。
おすすめ動画
Old Grey Whistle Test, 1972歌詞和訳
起きなさい、お寝坊さん。服を着て、ベッドを揺らして。
僕のため、もう一本、薪を火にくべて。
僕、朝食とコーヒーを作ったよ。
窓の外を見てみて、何が見えるかい?
空の裂け目と、僕へと伸びる手。(※1)
すべての悪夢は、今日やってきた。
そう、あたかも、ずっとここにいるかように。
我々は、何に到達するのだろう?
僕には余裕がない、君には楽しみがない。
来るべき世界について考えてる。(※2)
そこでは、黄金のもの(※3)によって、本が見つかった。
己が何のためにここにいるのか問うた、困惑した男によって、
苦痛の中で書かれ、畏敬の念で綴られた本。
今日、あらゆる未知のものが、やってきたのだ。
そう、あたかも、ずっとここにいるかように。
ああ、プリティ・シングス(※4)よ。 (ああ、プリティ・シングス)
君が、ママス&パパス(※5)を狂わせてるって、分からないの?
ああ、プリティ・シングスよ。 (ああ、プリティ・シングス)
君が、ママス&パパスを狂わせてるって、分からないの?
明らかにしましょう。
ホモ・スーペリア(※6)に、道を譲らなきゃね。
子供たちに、用心して。
黄金の光線の中、子供たちの顔を見る。(※7)
子供たちは、自分の所有物なんだと、甘く見ちゃいけない。
子供たちこそ、来るべき種族の始まりなんだ。(※8)
地球はあばずれ、我々のニュースは終わった。
ホモ・サピエンス(※9)は、成長しすぎて、使えなくなった。
今日、あらゆる未知のものが、やってきたのだ。
そう、あたかも、ずっとここにいるかように。
ああ、プリティ・シングスよ。 (ああ、プリティ・シングス)
君が、ママス&パパスを狂わせてるって、分からないの?
ああ、プリティ・シングスよ。 (ああ、プリティ・シングス)
君が、ママス&パパスを狂わせてるって、分からないの?
明らかにしましょう。
ホモ・スーペリアに、道を譲らなきゃね。
注釈
※1ミケランジェロの有名な絵画「アダムの創造」への言及?※2H.G. ウェルズの1936年のSF映画「来るべき世界(Things to Come)」、
または同名の小説への言及。
※3Golden ones:黄金の夜明け団(Hermetic Order of the Golden Dawn)への言及。
※4Pretty Things:プリティ・シングス
1963年9月にケント州シドカップで結成されたイギリスのバンド。
ザ・プリティ・シングス[CD] / ザ・プリティ・シングス
posted with カエレバ
※5Mamas and Papas:ママス&パパス
※6Homo Superior:ホモ・スーペリア
フリードリヒ・ニーチェの有名な哲学的概念。
「超人」と訳されることもある「ユーバーメンシュ」のこと。
「ホモ・スーペリア」という用語は、以前は多くの SF 本やコミックで
使用されていた。
※7ジョン・ウィンダムの「呪われた村(The Midwich Cuckoos)」への言及。
小さな村で、すべての女性がプラチナブロンドの髪と輝く目をした
超知的な子供たちを出産する。
※8エドワード・ブルワー・リットンの1871年の小説「来るべき種族」への言及。
上位種族が占拠する地底世界と、その強力なエネルギー体「ヴリル」の物語。
彼らは最終的に地球の表面を乗っ取り、人類を滅ぼすのを待っている。
来るべき種族 (叢書・エクリチュールの冒険) [ エドワード・ブルワー=リットン ]
posted with カエレバ
※9Homo sapiens:ホモ・サピエンス
Lyrics : David Bowie "Oh! You Pretty Things"
デヴィッド・ボウイ/ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ(初回生産限定) [DVD]
posted with カエレバ
その他動画
公式音源はこちらで、、、 ハンキー・ドリー<2015リマスター> [ デヴィッド・ボウイ ]
posted with カエレバ
解説・解釈
そう、この曲って、パパ的?子供カワユイ系の曲なのかと、思い込んでしまってたら、とんでもない、勘違いだったようで、SFというかオカルト的?な要素が、
随所に散りばめられてる作品だった。。またまた、注釈だらけでスミマセン。
先日、このテレビ番組の映像が公開されたんですが、こちらが発売になるようです。
そんなわけで、この曲のこと、想い出したわけですが、、まさかの展開?!
第一子が誕生する直前に書かれた曲が、恐怖の異星人の侵略的発想になるとは、
さすがに超越してるデヴィッド・ボウイなんですが、嫁的にはコレってどうよ??(謎)
参考・出典
Genius Lyrics注釈によると、、プレス リリースとして配布された David の元のメモによると、
「妻が妊娠したときの僕の反応は典型的なパパだった。
この曲は、それに加えて少しの SFだ。」
「Oh! You Pretty Things」英語版Wikiによると、、、
「Oh! You Pretty Things」の歌詞は、
世界を征服するマスター種族の設立に関するものである。
ボウイは1967年のトラック「We Are Hungry Men」で
同様の前提を探求していた。
ハンキー・ドリーの他のトラック、特に「Quicksand」のように、
「Oh! You Pretty Things」のテーマは暗く、
オカルティストのアレイスター・クロウリーと、
彼の黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)と、
哲学者フリードリヒ・ニーチェの理想を反映している。
そして彼のユーバーメンシュ(超人)、または「スーパーマン」の理論。
ボウイがこの時期に書いた他の曲には、
『世界を売った男』の「スーパーマン」が含まれ、
ニーチェのユーバーメンシュ理論が反映されている。
アーサー C. クラークの1953年の SF小説「幼年期の終り」に、、
「強いヒント」があり、
幼年期の終り (ハヤカワ文庫) [ アーサー・チャールズ・クラーク ]
posted with カエレバ
エドワード・ブルワー・リットンの1871年の小説「来るべき種族」への
直接の言及がある。
ペローネは、「かわいいもの」は性別に固有のものではなく、
同性愛者の解釈の可能性につながると書いている。
1972年 1月 Melody Makerとのインタビューで、次のように説明している。
「僕たちは、ある意味で新しい種類の人を作りだした。
僕たちは、メディアに露出しすぎて、12歳までに、
両親の元を離れてしまうような子供を生み出した。」
彼は付け加える。
「僕たちができないことは、すべて彼らがやる」
1976年にボウイは言った。
「多くの曲は、実際には統合失調症の歌のようなもの、
またはIDの問題を交互に扱っており、この曲はその1つだ。」
1971 年初めにアメリカのプロモーション ツアーを終えた後、
デヴィッド ボウイはロンドンのベッケナムにあるハドンホールの自宅に戻った。
トニー・ヴィスコンティがハドンから引っ越した後、
ボウイは建物用のピアノを購入し、それを使って曲を書いた。
ボウイがハンキー・ドリーのために書いた最初の曲は
「Oh! You Pretty Things」だった。
1971年1月のある朝、この歌が彼の心に浮かんだ。
彼は思い出した。
「眠れなかった…この曲が頭の中でぐるぐる回っていた。
ベッドから出て、ただ演奏しなければならなかった…
もう一度眠れるように」