本日の1曲
ビートルズの「アイ・アム・ザ・ウォルラス」☆彡サウンドトラック『マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)』(1967年)。
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歌詞和訳
僕が彼で、君が彼なら、君が僕で、そして、僕らはみーんな一緒ってこと。奴らが、銃から豚のように逃げるのを見て、飛ぶのを見てみなよ。
僕は、泣いている。
コーンフレークの上に座って、
バンが来るのを、待っている。
企業のTシャツ、愚かな血まみれの火曜日(※1)。
ねぇ、君はやんちゃな男子だった、顔、長くしちゃってさ。
僕は、エッグマン、奴らも、エッグマン(※2)。
僕は、セイウチ(※3)、グーグーアジューブ。
ミスター・シティ・ポリスマンが座ってる、可愛いちっちゃな警官が一列で。
奴らが、お空のルーシーみたく、飛ぶのを見て、走るのを見てみなよ。
僕は、泣いてる、泣いている。
僕は、泣いてる、泣いている。
黄色い物質、カスタード。
死んだ犬の目から、滴り落ちる。
クラブロッカー、フィッシュワイフ(※4)、ポルノ巫女。
ねえ、君はおてんばな女子だった、パンツ(※5)おろしちゃってさ。
僕はエッグマン、奴らはエッグマン。
僕はセイウチ、グーグーアジューブ。
イングリッシュ・ガーデンに座って、太陽を待ってる。
太陽が出なくても、イギリスの雨の中に立ってると、日焼けするよ。
僕は、エッグマン。
(親切なお方、あなたはどういうお人でしょう。※「リア王」後述Wiki)
奴らは、エッグマン。
(貧しき男、運命に打たれることに慣れてしまった。※「リア王」後述Wiki)
僕は、セイウチ、グーグーグージョーブ。
(まことに残念。※※「リア王」後述Wiki)
ググーグーグジュブ。
エキスパート(専門家)、テキストパート、息苦しい喫煙者。
ジョーカーが、君を笑ってるって思わない?
(ホホホ, へへへ,ハハハ)
奴らが豚小屋の豚のように笑うのを見て、薄汚い様を見てみなよ。
僕は、泣いている。
セモリナ・ピルチャード、(※6)
エッフェル塔に登ってる。
ペンギン聖体が、ハレークリシュナ(※7)を歌ってる。
ねぇ、君、奴らがエドガー・アラン・ポー(※8)を、蹴っているのを見たはずだ。
僕はエッグマン、奴らはエッグマン。
僕はセイウチ、グーグーグジューブ、ググーグーグジューブ。
グーグーアジューブ ググーグーグジューブ、ググー。
ジューブ!ジューブ!ジューブ!
ジューブ!ジューブ!ジューブ!
ジューブ!ジューブ!ジューブ!ジューブ!ジューブ!
ジューブ!ジューブ!
ジューブ!ジューブ!
ウンパ、ウンパ、ジャンパーに突っ込め。(※9)
誰もが持っている、誰もが持っている。
(以下「リア王」後述Wiki)
「悪党め、おれの財布を取れ。
もし、お前がこの世で、もっと生きるのならば、
おれを埋葬するのだ。そして、この身に着けている手紙を
グロスター伯爵のエドマンド様に届けてくれ。
イギリス軍陣営へ行って、探してくれ。こんなに早く死ぬとは。」
「この男をよく知っている。忠勤なる悪党だ。
望みうるかぎりまじめに、女主人の悪徳に仕えた者だ。」
「どうした、死んだのか。」
「お座りください、お父様。お休み下さい」
注釈
※1Stupid bloody Tuesday:愚かな血まみれの火曜日悪い火曜日を過ごし、それについて不平を言っていることを意味する。
もしくは、1946年に南アフリカで発生した大虐殺を指している可能性もある。
ストライキを行っていた金鉱山の労働者が平和的に行進していたところ、
警察に発砲された。
※2the eggman:エッグマン
ルイス・キャロルのハンプティ・ダンプティと、
レノンが、ザ・アニマルズのフロントマンのエリック・バードンから聞いた、
セックス中に女の子が、彼に卵を割ったという話の両方を指している。
※3Walrus:セイウチ
セイウチは、ルイス・キャロルの詩「セイウチと大工」からの引用。
この詩は、大工とセイウチがカキのグループの信頼を得て、
カキを裏切り、食べる方法を説明している。
※4Crab a locker fishwife:クラブロッカー、フィッシュワイフ
「クラブ(蟹)ロッカー」には意味がなく、この曲でジョンが造った
ナンセンスな言葉の1つ。
フィッシュワイフ(魚売り女)は、非常にタフであることが知られていた。
バスティーユを襲撃したのは、パリの魚売り女たちだった。
※5knickers:ニッカーズ
1((米))ニッカーズ(◇昔のひざでくくるゆるいズボン)
2((英))パンティー
BBC は、「pornographic priestess」と「let your knickers down」
という歌詞で、放送禁止にした。
※6Semolina pilchard:セモリナ・ピルチャード
セモリナは小麦ペーストの一種で、ピルチャードは小魚。
「セモリナ・ピルチャード」とは、スコットランドヤード麻薬課の
責任者であるノーマン・ピルチャー巡査部長であると推測されている。
彼は、1970年代に恐喝と賄賂の容疑で捜査を受ける前に、
レノンを含む 60年代のロックスター数名を麻薬容疑で逮捕した。
※7Hare Krishna:ハレー・クリシュナ
「Elementary penguin(ペンギン聖体)」とは、ビートの詩人である
アレン・ギンズバーグについての言及。
※8Edgar Allan Poe:エドガー・アラン・ポー
※9「Umpa Umpa (Stick It Up Your Jumper)」は、
1935 年にコメディ デュオ The Two Leslies によって
最初に録音された曲。
Lyrics : The Beatles "I Am The Walrus"
その他動画
公式フル音源はこちらで、、、メイキングはこちらで、、、
解説・解釈
この曲、ずっと訳せないと思ってたのよね。やっぱり、注釈だらけになってしまった。どうやら、ジョン自身も、歌詞をあまりに深読みされるのに、うんざりだった感じ??
思いっきり、意味不明に、言葉遊びしたかった曲なのかもしれないですねぇ。
長年の難題に挑戦して、ジョンの摩訶不思議な世界に翻弄された。おっと、こんな時間?!
SNS情報
シングルスリーブ - 日本、1968年Hello Goodbye / I Am The Walrus single sleeve - Japan 1968 pic.twitter.com/y7a2r6CZ6a
— The Beatles (@thebeatles) November 5, 2019
シングルスリーブ - 西ドイツ、1967年
Hello, Goodbye / I Am The Walrus single sleeve - West Germany, 1967 pic.twitter.com/NkiCtVGEEs
— The Beatles (@thebeatles) November 19, 2019
参考・出典
「アイ・アム・ザ・ウォルラス」Wikiによると、、、ジョン・レノンによって書かれた楽曲で、
作曲者のクレジットはレノン=マッカートニー名義となっている。
同年12月に公開されたテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』に
演奏シーンが収められ、同名のサウンドトラックEP盤(英国)、
LPアルバム(米国)に収録。
映画ではビートルズのメンバーがサイケデリックな格好をしたり、
セイウチをはじめとした動物の着ぐるみを着て演奏するシーンで使用されている。
本作は、ルイス・キャロル作の物語『鏡の国のアリス』の
「セイウチと大工」に触発されて書いた楽曲。
音楽評論家のイアン・マクドナルドは、「I Am The Walrus
(アイ・アム・ザ・ウォルラス)」のモデルとなったのは、
1967年夏に発売されたヒットを記録した
プロコル・ハルムの「青い影」と推測している。
同作はレノンのお気に入りの楽曲の1つであった。
ある朝、レノンはパトロールカーのサイレンから着想を得て
「Mister city policeman」という楽曲を書き始め、
他の未完成となっていた楽曲を融合して完成させた。
歌詞には「Lucy in the sky」と、本作と同じくレノン作の
「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」を思わせる
フレーズも含まれている。
1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで、レノンは本作について、
「最初の部分はある週末にトリップした時に書いて、
次の部分は次の週末にトリップした時に書いた。
そしてヨーコと出会った後に完成した。
一部はハレ・クリシュナについての言及。
クリシュナに興味を持っていた人が多かったんだ。
『Elementary penguin(ペンギン聖体)』というのは
『ハレ・クリシュナ』のような偶像崇拝を簡素化した表現さ。
当時はディランの影響もあって、いろんな意味に取れる表現を使っていたよ。
あと『不思議の国のアリス』の『セイウチと大工』は、
僕にとってはとても美しい詩だった。
ルイス・キャロルが資本家や社会構造について言及していたとは
予想だにしてなかったけどね。
でも後になって実はセイウチが悪人で、大工が善人だということに
気がついて『しまった!』と思った。
僕は『セイウチ』ではなく『大工』になるべきだった。
'I Am The Carpenter'(俺は大工)でもそんなに違和感はないだろう?」
と語っている。
曲の中間ほどから聞こえる朗読は、シェイクスピア著の「リア王」
(第4幕、シーン6)の一部である。
1967年9月29日[14]にレノンがAMラジオのダイヤルを回し、
この日の午後7時30から午後11時にかけてBBCラジオ3で放送された
「リア王」を朗読する声を加えた。
曲のエンディング部分でも引用されている。